2008年08月20日

扇子の要の飾りについて

最近「扇子」について次のようなご質問のメールをいけとりました。早速取引先の扇子メーカーの社長に問いあわせたところ、懇切丁寧なお返事をいただきました。房とも関連のある内容でしたので、転載引用させていただきました。

『質問』
扇子について、どうしても知りたいことがあります。
もし、おわかりなら教えてください。
要(扇子の下先?)の部分に紐がついていたり、飾りビーズがついているのはなぜでしょう。ネットなんかで調べてもわかりません。上司に、「もつれて邪魔なのだが・・・何のためにあるのだろう?」と私に質問されました。私は「取ってしまわれたら?」と答えたのですが、ある京都の有名な扇子らしく、もしかして貴重な物だったとしたらという思いがありつけたままらしいのです。どうか、おしえてください!


『回答』
扇子に関してのお問い合わせですが、
扇子の手に持つ下のほうの要に穴が空いていて紐が通っていて小さな玉がついているものと、要に金属製の輪がついていてそこに房やビーズが着いているものの2種類に分かれると思います。
(そのどちらもついていないものもございますが)
基本的には要自体がパイプになっていてそこに紐が通っているものは紙扇子です。扇子の骨が三枚に張り合わさった紙の間に差し込まれた造りになっているものです。この扇子は日本で発明された製法です。紐を通してアクセサリーにガラスの小さな玉が通してあります。
この紐の用途は扇子を持ち歩く際に紐を手首に通してぶら下げるためだったようです。現在はたまに年配の男性が其のようにして使われるくらいでほとんど単なるアクセサリーになっています。今も年配の方は紐付きを所望されますが若い方には却って邪魔になるようで紐なしが増えています。
 一方要に金属の輪を付けてそこに房やビーズをぶら下げた形態のものは、絹扇子または洋扇と分類しています。扇面はシルクまたは薄い生地で片面に張られたものです。裏返すと竹が見えています。このタイプは中国で出来た形がヨーロッパに渡り新化して中世のフランスやスペインで流行しました。
17世紀ごろの女性がドレスを着飾って手には大きめの扇子を手にされている絵画をご覧になったことがあるかもしれませんね。それらの扇子の要の部分には今よりも長くてボリュームのある房を付けて、手首にも通したかも知れませんが、それ以上に優雅さや豪華さを示すアクセサリーだったと思います。其の名残で現在も布を片面に張った洋扇には房やビーズが飾りとして付いています。主として女性用がほとんどです。最近は男性用にも組みひもや玉をつけたものも出ておりますが、いずれにしましても
単なる飾りであって、邪魔であればはずしてお使いいただければ結構です。
 以上私の知る範囲での説明をさせていただきました。


昔ながらの伝統の「扇子」の何気ない部品の一つ一つにも、歴史があり、深い意味合いがあるのだな〜と、感心しました。


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posted by fusaya at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統工芸
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